先日、実生のC. schroederaeが開花しました。結構な人が育てているTara x Popayanの実生ですが、咲いたと思ったらこれでした。

うわぁぁぁぁぁとしか言い様がないんですが、めちゃめちゃカラーブレイクがあり、花自体も変形してしまっています。実はつぼみの時点で少し変形していて、咲く前からちょっとまともな開花じゃなさそうな雰囲気だったんですが、咲いたら予想以上にやばかった。
大垣園芸のこてつさんからも見たことないぐらいのカラーブレイクと言われてしまいましたが、多分ウイルス感染なんでしょうね…。
ただ、葉っぱはたいしたことがないです。こんな感じ。最初の二枚が表側で、次の二枚がそれぞれの裏です。




見る限り、特別変な感じはしないです。葉が派手に大変なことになっているのに、なんで葉はほぼなんともないのかはよく分かりません。
ウイルスの検査キットもありますが、やっても仕方ないかなと思ってやりませんでした。一応なぜやる意味がないかも説明しておきます。
まず、検査前のウイルス感染の確率を予想します。今回はあれだけカラーブレイクがあったので、相当疑わしいと考えています。ということで、90%としておきます。
続いて、検査キットの感度と特異度を調べます・・・と言いたいところですが、明記してあるところはなさそうです。ググっても出てこないし、chat GPTに聞いても分からないと言われてしまいました。CymMV+ORSV検査キットの商品説明のページを見ていたら、右下にこんな表があります。見れなくなった時用にスクリーンショットを取ったのが下。

なんとどちらも100%って書いてありますw そんな検査はないのでよく見ると、PCRと同等という表現をsensitivity 100%, specificity 100%と書いているんですね。そんな表記をすると専門家に怒られちゃいそうですが、文句を言っても仕方がないのでPCRと同等と判断します。PCRもものによって変わりますが、考えても意味がないのでSARS-CoV-2のPCRの値を流用しちゃいます。文献で多少の変化はありますが、厚生労働省のpdfを参照して、感度85%、特異度99%と設定します。
さて、必要な数値は揃ったので、検査後の事後確率を計算します。事後確率とはなんぞや?という人は、このpdfを参照すると良いと思います。自分で「感度 特異度 事後確率」でググっても良いし、chat GPTに教えてもらっても良いんじゃないかと思いますが、要は検査後の偽陰性や偽陽性はどれ位あるかをチェックする計算になります。
事後確率の計算結果は、陰性だった場合の真の陰性確率は57.7%、陽性だった場合の真の陽性確率は99.9%になります。つまり、陽性だった場合はほぼ確実に陽性ですが、もし陰性の結果が返ってきた時は約60%は本当に陰性ですが、約40%は偽陰性という判断になります。
仮に検査をして陰性と返ってきても大丈夫とは言えないし、この株は実生の株で絶対捨てられない!という株ではないので、ここは検査をせずに廃棄してしまった方が安全と考えて、検査せずに廃棄処分としました・・・というのが今回の判断理由になります。
検査はやれば良い、その結果が正しいという訳ではないのでお気を付けて。